【はじめに】
コロナ禍の中で、各地の海水浴場が閉鎖を余儀なくされています。
ただ、ほとんどの地域で海水浴そのものが禁止されているわけではなく、暑い中ついつい海水浴に出向く方もおられるでしょう。
そういった方は特に “悪魔の引き波” のことを頭に入れておかなくてはなりません。
夏になると必ず報道される、海水浴場での事故。
「浅瀬で遊んでいるだけなのになぜ溺れるんだろう ?」
と、疑問に思ったことがある方も多いのではないでしょうか。
浅瀬で遊んでいて溺れてしまうのは「離岸流(りがんりゅう)」によるものがその大半を占めます。
離岸流とは
ご存じのように、砂浜には定期的に波が押し寄せます。
当然押し寄せた波は再び戻っていきます。
この “波の戻り” ってのがクセ者で、波打ち際のどこかのポイントでス~ッと勢いよく引いていくケースが多いのです。
この悪魔のごとき引き波が「離岸流」と言われるもので、その発生ポイントは予測困難、かつ、ほとんどの場合時々刻々と変化していきます。
離岸流の引くスピードは凄まじく、実験ではオリンピックの水泳選手が必死に泳いでも流れに逆らうことは不可能でした。
子供だけでなく、大人さえもパニックになるのは当然です。
パニックに陥ったあげく、必死にもがき、力尽きて溺れてしまう、といったケースが大半のようです。
離岸流からの脱出、対処法
離岸流から命を守る方法は、パニックを起こさず、まずは流れに身を任せる、です。
そして、ある程度流れが緩やかになった時点で海岸線と平行に泳ぎ、離岸流から脱出しましょう。
凄まじい “引き” は、すぐそこの沖までです。
ほとんどの場合、脱出した後、落ち着き、泳いで戻ってくれば助かります。
通常時の海水浴場では、仮に溺れそうになったとしてもライフセーバーや他の人に救われることが多いかもしれません。
ただ今夏の海水浴場は、多くの場所でライフセーバーが不在なうえ海水浴客も少ないかと思われ、普段以上に厳重な注意が必要です。
行かないに越したことはありませんが、どうしてもガマンできず海水浴に赴いてしまいそうな皆さん 、
自身のため、大切なヒトのため、恐ろしい「離岸流」のことを頭の片隅にとどめておきましょう。
参考動画&参考サイト
【参考動画】
〖5% の人のみが存在を知る死の海流 : 離岸流〗
【参考サイト】
⇧ 流れがしっかり見える「着色剤」を用いた動画や、実際に離岸流の流れに乗ったひと目線で撮られた動画なども豊富にあって必見です。
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