【はじめに】
「宇宙人っているんだろうか…」
夜空を眺めながら、あるいは SF 映画などを観ながら、誰でも一度は考えたことがあるのではないでしょうか。
文明の発展とともに未知なる宇宙が少しづつ解明されていく中で、有名な学者さん達も今ではそのほとんどが “宇宙人いる派” のようです。
「宇宙人」の姿形や存在確率をアレコレ考える上で、まず知っておくべきは宇宙の広さと星の数でしょう。
何もない真っ暗な宇宙空間をフワフワただよっているだけの宇宙人はさすがに考えにくく、存在するならば、やはりどこかの「星」に住んでいるかと思われます。
というわけで、まずは「星」というモノがどいうものかをザックリとお話ししてみましょう。
【星の基本】 恒星・惑星・衛星 とは
「星」というと、ほとんどの人は夜空にキラキラかがやく無数の点々を思い浮かべるだけではないでしょうか。
確かに間違いではありませんが、宇宙人のことを考えるにあたって「星」というモノについてもう一歩理解を深めておけば、より一層想像力をふくらませることができるかもしれません。
星は夜にしか見えないものと思っている人が多いかもしれませんが、昼間でも目で見える(というか見てはいけない)星が一つだけあるのをご存じでしょうか?
そう、「太陽」 です。
実は夜空にかがやく星々もそのほぼ全てが太陽の仲間で、いわゆる「恒星(こうせい)」と呼ばれるものです。
恒星は一般的に「親星(おやぼし)」 などとも呼ばれ、自分から熱と光を放つ強烈なエネルギーのかたまりです。
恒星の中でも一定以上の大きさのものは、寿命が尽きた後、世にも恐ろしいブラックホールへと生まれ変わります。
画像:イメージ
私たちの太陽系では太陽が「親」、その周囲を回っている地球や火星などが「子」ってことになります。
そしてさらに、「子」の周囲を回っている「孫」がいる場合もあり、地球でいえば「月」がそれに該当します。
「子」=「惑星(わくせい)」、「孫」=「衛星(えいせい)」と呼ばれ星のほとんどは「恒星」「惑星」「衛星」のどれかに分類されます。(中には彗星・小惑星・準惑星・浮遊惑星などといったマイナー選手もいてますが、それはさておき…)
サイズも、恒星 → 惑星 → 衛星 、の順に小さくなるのが普通で、恒星を親とした一つの家族といえましょう。(画像参照)
恒星の、大きさ、温度、明るさ、などは個体によってさまざまですが、太陽の大きさについていえばその直径は地球の 109 倍もあるそうです。
ちなみに 2020 年現在、確認されている最大の恒星は「たて座 UY 星」と呼ばれるものでその直径は太陽の 1700 倍もあるそうです。
つまりは地球の 18 万 5300 倍…
仮にその中心を太陽のポジションに置くと外側は土星の近くにまで達するそうですが、もはやデカすぎてよく分かりません。
地球からはあまりにも離れているため残念ながら目では見えないようです。
いつのまにか、最大の恒星が〖たて座 UY 星〗から〖スティーブンソン 2-18〗とやらに入れ替わっているようです。
地球から約 2 万光年の距離にあって、大きさは太陽の 2150 倍なんだとか。
詳しくは以下動画にて。
【参考動画】
〖【注意】宇宙恐怖症の方はお気をつけて 〗
【惑星の種類】 地球のように地面があるとは限らない!
ところで「惑星」というとイメージ的に地球と同じく岩石のしっかりした地面がありそうに思えますが、実はすべてがそうではありません。
太陽系でいえば 、木星 、土星 、天王星 、海王星の 4 惑星は岩石のないガスや氷のかたまりで、このことを知らない人は意外に多いようです。
地球のような「岩石惑星」に対してこうした惑星は「ガス惑星」・「氷惑星」などと呼ばれ、もし地面のないガス惑星に宇宙人が存在しているならば「足」といったものはどこにも見当たらないことでしょう。
「星」というモノをザックリ説明すればだいたいこんな感じです。
隣の恒星まで何年かかる ?
それでは我々の庭、「太陽系」を抜け出して、ちょっとお隣のお庭を訪ねてみましょう。
とはいえ今の技術じゃお隣の庭先にもそう簡単にはたどり着けません。
一番近いお隣のおうち、恒星「プロキシマ・ケンタウリ」ですら光の速度で 4 年以上もかかってしまうのです。
「1 光年」とは光が 1 年かけてやっと到達できる距離のことなので、お隣のおうちまでの距離は約 4 光年ということになります。
時速 300㎞ の新幹線で約 1500 万年、惑星間探査機【ボイジャー 1 号】のスゴいスピードをもってしても 到達に 7 万年以上もかかるそうで、こちらもピンときませんね。
1977 年に打ち上げられたボイジャー 1 号は、木星や土星など様々な調査を終えた後、2012 年には史上初めて太陽圏を抜け、2020 年現在は地球から 222 億キロ付近(地球から光の速さで 20 時間程度)の恒星間空間を秒速 17㎞ で突っ走っているそうです。
宇宙人へ向けたメッセージレコードとともに…
画像:イメージ
ちなみに光の速さだと「月」までは約 1 秒、「太陽」までは約 8 分で到達できます。
言い換えれば、目に見えている「月」の姿は 1 秒前の姿、「太陽」の姿は 8 分前の姿で、仮に太陽が一瞬で消滅してもその後約 8 分間だけは地球に暖かい光を届けてくれるってことです。
実際夜空にきらめく無数の星々の中には、はるか昔に消滅してて、すでに存在しない星もたくさんあります。
今現実に見えている以上どの星が消滅しているのか、どれくらいの星が消滅しているのかなど誰にもわからないことですが、どのような星にも寿命はあるのでそうした結論になるのです。
また、これは「タイムマシン」のようでピンとこない話ですが、例えば 10 光年先に文明の超発達した星があったとして、もし地球人の一人一人を細かく観察できるほどの超高性能な望遠鏡があるとするならば、それをのぞく彼らの目には 10 年前のアナタの姿が映っていることになります。
宇宙ってホント不思議な世界ですね。
星の数ってどれくらい ?
夜空を見上げ、息を飲むような満天の星空に感動を覚えた方も多いかと思われますが、しょせん目で見えているもののほとんどは「天の川銀河」の中のほんの一部の恒星のみで、天の川銀河に属するすべての恒星は 1000 億個 とも 2000 億個 とも言われています。
そして、これはあくまで「恒星」の数であって、それら一つ一つの周りを回っている「惑星」や「衛星」の数を加えると天の川銀河だけとってもいかに星の数が多いかお分かり頂けるでしょう。
太陽系外の「惑星」や「衛星」については自ら光を放っていないことから長年観測不能とされていましたが、近年高性能な望遠鏡と特殊な観測法によって次から次へと惑星が発見されております。
画像:天の川銀河(イメージ)
火星や木星など、私たち太陽系の惑星やその衛星もすべて自分から光は放っていませんが、そのいくつかが目で見えるのは、太陽に近いことからたまたま光の反射が強いってなだけ。
太陽系からはるか遠くにある惑星や衛星も、その中心にある親星(恒星)の光を受けてはいるはずですが、あまりにも遠くて暗すぎるため、今の技術でそれを “直接” に発見するのはなかなかに難しいことなのです。
その太陽系外の惑星が最近次々と発見されているのは、それを “間接的” に発見する特殊な観測法がいくつか確立されたから。
その代表的なものの一つが【ドップラー分光法】と呼ばれるもので、もう一つは【トランジット法】と呼ばれるものです。
【ドップラー分光法】を超簡単に言えば…
《恒星の周りにもし惑星が回っているならば、惑星の重力に引っ張られて巨大な恒星もほんの少しは揺らいでいるはずで、その揺れ方などから惑星の存在や姿を推測しよう》
といったもので、
【トランジット法】を超簡単に言えば…
《恒星の周りにもし惑星が回っていて、なおかつ、その回っている場所が地球から見て恒星の真ん前を通過するのであれば、その通過中だけ恒星の明るさがほんのわずかに暗くなるはずで、その暗くなり方から惑星の存在や姿を推測しよう》
といったもの。
が、これらでの観測もそう簡単なことではなく、ある番組では【トランジット法】の難しさを…
『ニューヨークの灯台の光の前にいる一匹の小さな虫をロサンゼルスで探すようなもの』
と例えていました。
それぞれのイメージ画像は以下の通り。
【ドップラー分光法】
【トランジット法】
発見された地球類似の惑星
お隣の恒星、プロキシマ・ケンタウリにも惑星「プロキシマ b」が発見され地球によく似た惑星ということで近年注目を集めています。
地球の 1.3 倍の大きさで重さはほぼ同じだそうな。
11.2 日で、恒星「プロキシマ・ケンタウリ」を 1 周するそうです。
はやっ !
画像:Wikipedia より
様々な観測データから「プロキシマ b」は画像のような光景が想像されております。
いつの日か到達できるようになればいいですね。
画像:Wikipedia より
【参考動画】「プロキシマ・ケンタウリ」&「プロキシマ b」をさらに詳しく
〖【一番近い恒星】太陽に一番近い恒星と惑星はどんな環境なのか?実際に見える場所まで旅に行きましょう!〗
最後に
ひと昔前までは「宇宙 = 天の川銀河のみ」と考えられていたようですが、今では銀河の数は観測可能な範囲だけでも約 2 兆個と推定されています。
1 億 × 20000 個で、もはや想像できません。
我々の「天の川銀河」は特別巨大なものでもないですが、それでも端から端までの距離は約 10 万光年もあります。
光のスピードでも 10 万年 かかります。
その途方もないエリアに数千億個の恒星、プラスその何倍もの惑星や衛星…
さらに、宇宙にはそういった銀河が 2 兆個…
しかも観測可能な範囲というレベルで…
宇宙の話しはキリがないのでもうこの辺にしておきましょう。
果てしない広さやカウント不能な星の数など、ある程度は宇宙の姿がイメージできたかと思われます。
姿形はどうあれ、地球以外にも生命体(宇宙人)が存在するのはもはや当然だとは思いませんか ?
【超オススメ動画】
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