【はじめに】
中高年世代であれば誰もが一度は手にしたことがあるであろう【ルービックキューブ】。
1980 年に全世界で大ブームを巻き起こしたあの 6 色 6 面体の立体パズルです。（上写真）
ただ、日本だけでなく全世界においてもブームはあっという間に過ぎ去り、製造販売する側にとってはまさに “一時の夢” たる商品でしかありませんでした。
おそらくほとんどの方が捨てるなり無くすなりで、当時のものはもはや手元にすら残っていないのではないでしょうか。
ところが 2000 年代に入って以降は一部人たちの間でそれなりに人気を取り戻し、ここ数年においてはコロナ禍での巣ごもり生活とも相まって大きく売り上げを伸ばしているそうです。
てなわけで、今回は昔懐かし【ルービックキューブ】に今一度注目し、その歴史や現状などをアレコレと記事にしてみました。
6 面完成で「認定証」を申請できたり、好みの写真を本体にプリントできるなど、昔にはなかったサービスも今はかなり充実している様子。
なんと宙に浮き、勝手にクルクル回転して完成させるといった信じがたい “全自動ハイテクキューブ” も !（動画あり）
【ルービックキューブ】のアレコレ
【ルービックキューブ】 発明～現在に至るまで
発明したのはどこの誰 ?
【ルービックキューブ】の生みの親は、ハンガリーの建築学者《ルビク・エルネー（英名 エルノー・ルービック）》氏。（写真参照）
なんでもドナウ川の流れを見ながら発明のヒントを得たらしく、1974 年に製作されたその原型は全面茶色の木製の立方体でした。
当初の特許名（すでに失効）は「マジックキューブ」で、1977 年にハンガリーの玩具会社「ポリテクニカ」より発売されたのが世界初とされています。
2000 年代初めに「マジックキューブ」の “特許” が失効して以降、中国メーカーを中心に同商品名などで多数製造販売されるようになりました。
ただ、【ルービックキューブ】の名称は “登録商標” として依然保護されているため、認められたメーカー以外使用することはできません。
日本における大ブームの到来と終焉
1980 年 5 月、販売権を取得したアメリカの玩具会社「アイデアル・トイ」が【ルービックキューブ】の名で販売を開始したのが世界的な大ブームのはじまり。
同年 7 月、ライセンスを得た日本の玩具会社「ツクダオリジナル」（現メガハウス）が国内で生産を開始したことによってすぐさま日本にもブームの波が到来しました。
「ツクダオリジナル」では当初 1480 円での販売を予定していたそうですが、某百貨店の売り場担当者から『2000 円位でも売れるのでは』とのアドバイスを受け急遽 1980 円に設定し直したんだそうな。
そしてその通り、発売するや否やバカ売れに。
が、無情にも翌 1981 年にはガンプラ（大ヒットアニメ「機動戦士ガンダム」のプラモデル）の大ブームに客を奪われ早くも売り上げは激減。
大量に抱えたその在庫は福袋に詰め込むなどして 10 年がかりでようやく処理できたんだそうです。
公式大会について
今ではキューブの種類（“3 × 3 × 3” や “5 × 5 × 5” 等）や方法（“片手回し” や “目隠し” 等）ごとに様々な競技が存在しますが、歴史も古く、最もポピュラーなのは “3 × 3 × 3” のキューブを両手で普通に完成させてそのスピードを競うといったものでしょう。
“公式” とされる世界大会（第 1 回世界ルービックキューブ選手権大会）が初めて開催されたのは 1982 年 6 月のことですが、なんと 1981 年の 1 月には日本国内のみの大会（第 1 回全日本キュービスト大会）がそれに先駆け真っ先に行われました。
ただ、あっという間のブーム終焉により、日本の公式大会は 1981 年内に行われた 2 回以降しばらくは開催なし。
世界大会も同様で、第 1 回以降、第 2 回が行われたのは再流行が始まってからの 2003 年のことで、なんと 21 年ぶりの開催。
現在公式の世界大会は 2 年毎に開かれているようですが、日本国内のみの公式大会はそれなりの頻度で開催されているようで、今後のスケジュールや過去の結果などは以下 WCA（世界キューブ協会）の公式サイトにてご覧頂けます。
エントリーも可能なようですので、腕（頭 ?）に自信のある方はぜひ一度ご挑戦されてみてはいかがでしょうか ?
ちなみに、「第 1 回全日本キュービスト大会」の優勝者は 16 歳の男子高校生で、3 回計測した中の最速は 46 秒台。
優勝商品は車だったそうですが、16 歳の彼がそれをどうなさったのかは気になるところ…
驚愕の世界最速タイム！
ちなみに 2022 年 11 月時点での世界最速タイムは 2018 年の公式大会で中国人男性が打ち出した 3.47 秒。
が、その時の動画はどうやら存在しないようなので、それまでのチャンプ（オーストラリアの《フェリックス・ゼムデグス》氏）が打ち出した 4.22 秒のものを以下参考までにお見せいたしましょう。
まばたき厳禁 !
【参考動画】
〖Rubik’s Cube World Record – 4.22 seconds〗
【ルービックキューブ】 6 面完成の攻略法
【ルービックキューブ】の記事を書く以上これを外すと怒られそうなので、とりあえず「完全攻略法」とやらも載せておきます。
が、2 面揃えるのがやっとのワタクシに自力でそんなものが書けようはずもありません。
てなわけで、分かりやすく記された以下サイト様におまかせいたします。
ちなみに〖Cube Solver〗の運営者様は “3 × 3 × 3” のルービックキューブを 15 秒くらいで完成させられる猛者らしく、中でも “手元のキューブの色をすべて入力したらアニメーションで教えてくれる” というアプリは必見 !
お手元にキューブがおありの方は是非お試しあれ。
〖“公式” ルービックキューブ攻略法〗
〖Cube Solver 簡単六面完成法〗
〖Cube Solver アプリで揃える〗⇦ 必見
「神の数字」ってなに ??
なんでも【ルービックキューブ】の世界には「神の数字」と言われるものがあり、“全面揃えるためには最大何手必要か” というその手数のことをこう呼ぶんだそうです。
1981 年に 52 手と発表されて以降段階を経てその手数は縮められてきましたが、2010 年に証明された 20 手を最後に終止符が打たれたようです。
ようするに、手元のキューブがどんな状態にあっても頑張りゃ 20 手以内で 6 面揃えれるってわけです。
なお、1 手とは、ひとひねり＝1/4 回転 のことです。
【全自動ルービックキューブ】 宙に浮いて自動で揃える驚愕の映像
〖浮く全自動ルービックキューブ〗
えー…
上の映像をご覧になられた方は普通ならまずフェイクだと思われるでしょう。
ワタクシも見た瞬間はそう思いましたが、コレ、トリックでも CG でもなく正真正銘本物の映像のようです。
当然ながら宙に浮く仕掛けは公開されてないようですが、どうやら下に敷いてある白い板に何かしらの秘密がある様子。
そして、これを世に放った魔法使いのような開発主は《蕪木 孝（かぶらぎ たかし）》なる人物で、読んで字のごとく日本人。
どんな人物かと気になるとこでしょうが、同氏の写真なり経歴なりは以下記事をご覧いただければお分かりいただけましょう。
人を驚かせるのが大好きな発明家のようで、機械工学の方面ではそれなりに名の知られたお方のようです。
〖 全自動ルービックキューブで世界に衝撃を与えた Maker 蕪木 孝（fab cross powered by MEITEC）〗
ちなみに【全自動ルービックキューブ】の製作過程 & “宙に浮かない” バージョンの映像は以下です。
キューブが「ダンサー」に見えるのはワタクシだけでしょうか…
〖 全自動ルービックキューブ（製作過程）〗
【ルービックキュービスト認定証】 6 面完成で認定証が得られる !
有料ながら、一定の【ルービックキューブ】で見事 6 面揃えられれば（株）メガハウスより名前 & 番号の記された「ルービックキュービスト認定証」を発行してもらうことができます。
タレントの《萩本欽一》氏も認定を受けた一人だとかで、お子様へのオススメなどにいかがでしょうか ?
申請方法や申請フォーム等、詳しくは以下公式サイトにて。
【ルービックマイデザイン】 お好きな写真をパネルに !?
【1 面プリント】
【6 面プリント】
ルービックキューブ公式サイト より
（株）メガハウスでは、お好みの写真やデザインをキューブの 1 面または 6 面に印刷できるサービスも展開しており、その名も「ルービックマイデザイン」。
やや割高ながらも世界に一つだけのオリジナル【ルービックキューブ】を手に入れることができ、プレゼントなどとしてもオススメです。
料金、その他詳しくは以下公式サイトにて。
なお、公式サイト内で通常の【ルービックキューブ】が購入できるページは現状（2022 年 11 月時点）存在しないようです。
【ルービックキューブ】のご購入に
サービスの内容等その後変更や廃止などもあり得ます点、予めご了承願います。
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