【はじめに】
ブルートレイン、A寝台、B寝台…
これらの言葉を耳にするだけで昔を思い出し、心躍らせる男性諸氏は多いのではないでしょうか。
オトコというものは、基本幼い時から “乗り物” というものに取り憑かれやすいイキモノですが、とりわけ日本では “スーパーカー” の次に男心を魅了したのが、旧国鉄 および JR の寝台列車 “ブルートレイン” かと思われます。
思う存分乗られた方、写真ばかり撮りまくっていた方、などさまざまかと思われますが、今ではすべての路線で廃止され、臨時列車でも運行されない限りは、もはや乗りたくても乗ることができなくなりました。
使用されていた客車の一部などは東南アジアなどで再び活躍してるそうですが、案内板や内装などあらゆる箇所が現地色にアレンジされており、もはや心ときめく “ブルートレイン” とは言えないでしょう。
日本でも当時の客車を譲り受け、“レストラン” などとして再利用ってのはよく知られていますが、やはり元ブルトレファンの方々としては…
「当時の雰囲気そのままの “寝台車” で朝まで過ごしたい !」
てのが正直なとこではないでしょうか。
てなわけで、どこかにそういったものがないのかと調べてみましたら…
あった、あった、ありました !
⇩ 【コチラ】 ⇩
【ブルートレイン たらぎ】
…と、ま~ 写真のような感じでなかなかよろしい雰囲気ではないでしょうか。
(※ このあと大幅なリニューアルがなされております。詳しくは下の方の【追記】にて)
「ブルートレイン たらぎ」の 概要
熊本県多良木(たらぎ)町が運営する簡易宿泊施設で、“町名” に “ブルートレイン” を冠しただけのシンプルなお宿名。
平成 21 年のダイヤ改正で引退したブルートレイン「はやぶさ」の客車 3 両を JR 九州より購入し、その翌年 7 月 1 日にオープンしたお宿だそうな。
公営というのが安心感アリで、何よりもお安い。
1 人頭 3000 円程度のようです。
3 両編成のうち 2 両目(真ん中)はコミュニティスペースで、残りはそれぞれ B 寝台車両と個室車両で構成されています。
多良木駅(くま川鉄道)に隣接していて、まさに “停車” しているかのような雰囲気。
宿泊特典 等
入浴施設はありませんが、徒歩 1 分程度のとこにある「えびすの湯」の入浴が1回分無料になるそうです。
また、乗り捨て可能なレンタサイクルも準備されているとのことで、宿泊者はお安く利用できるとのこと。
食事は自分達でなんとかしなくてはいけませんし、「他のホテルや旅館のような行き届いたサービスはできません」とのことですが、それが逆に昔の寝台列車らしくてよろしいのではないでしょうか。
そもそも昔の寝台列車は “ホテル” などとは別次元のもので、快適さ重視の方(特に女性)には不向きの宿かもしれません。
「必要な改装はしたものの、できるだけ現役当時の風合いを残すことを念頭に入れた」とのことで、いい意味の “古臭さ” は期待できそうです。
時期不明ながら、これまでの「個室」(1 名用 A 寝台)&「開放型 B 寝台」に加え「ソロ」(個室 1 名用 B 寝台)が追加されるなど大幅なリニューアルがなされたようです。
詳しくは以下にて。
〖ブルートレインたらぎ HP 車両情報〗
〖ブルートレインたらぎ HP 客室〗
⇩【詳細・ご予約は】⇩
【参考動画】
〖引退ブルトレ、宿泊施設に 「はやぶさ」熊本・多良木町に〗 KYODO NEWS
〖ブルートレインたらぎ 360 VR 体験〗 多良木町
【その他 参考情報】
多良木町ってどんなとこ?
多良木町は熊本県南東部、宮崎県に隣接する人口約 9000 人(平成 21 年 1 月)の町で、球磨川が東西に流れる自然豊かな町です。
盆地特有の気候で農作物に恵まれ、歴史的建造物なんかも多く遺されています。
縄文時代より人が居住し、木材の集積や加工がピークを迎えた昭和 20 年代には人口も 2 万人を数えました。
それに伴って料亭や旅館業も栄えたそうですが、その後の林業は木材不況によって衰退してしまったとのことです。
【アクセス等詳しい観光案内】
【参考動画】
〖多良木町合併60周年記念映像〗 多良木町企画観光課
ブルートレイン 豆知識
ブルートレインは、1956 年に《東京ー博多》で寝台運行を開始した「あさかぜ」が、1958 年に車体をブルーカラーに一新させたのが “初” のようです。
「ブルートレイン」なる愛称は旧国鉄が公式使用したものではなく、1965 年頃より雑誌などで使われ始め、やがて旧国鉄も使用するようになって浸透していったのだとか。
テレビドラマや雑誌などの影響も大きくからみ、1978 年頃には「ブルトレブーム」が巻き起こり、カメラ小僧などが深夜の駅に殺到するなど社会問題にもなりました。
そうしてみんなから親しまれてきたブルートレインも、やがては飛行機や新幹線といったスピード選手の台頭によってジワジワと隅に追いやられていきます。
老朽化やコスト圧迫などで、一つ、また一つと姿を消していき、2015 年のダイヤ改正 によってとうとう完全廃止となりました。
「はやぶさ」は 1958 年より《東京ー西鹿児島》で運行を開始し、「富士」や「あさかぜ」などと肩を並べる日本有数の人気ブルトレです。
1998 年以降は《東京ー熊本》へと変更になり、2009 年 3 月 14 日のダイヤ改正にて「富士」とともにその役割を終えました。
これによって東京発着のブルートレインがすべてなくなったほか、東海道、山陽、九州の各本線からも完全に姿を消すこととなりました。
オススメ書籍
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と言ってもほとんど前面展望ですが…
詳細は以下記事にて。
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