吉原遊廓の歴史実態地図間取り｜太夫花魁禿の実物写真や浮世絵満載！

〖ひまつぶし系記事〗

美貌　性技教養　収入日本女の頂点に君臨吉原遊廓の最高位【花魁】激ヤバ浮世絵は必見！

2022.07.312024.11.18

〖ひまつぶし系記事〗

テレビ・映画・書籍・音楽人物・歴史・風習性・エロ武士・軍隊・組織

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【はじめに】

妖艶なネオンひしめく上写真の光景…

見覚えのあるお父様方も多いのではないでしょうか ?

そう、日本最大級とも言われる東京のソープランド街、「吉原（よしわら）」の一画です。

今でこそビルの建ち並ぶ「吉原」ですが、その名の由来は辺ぴで何もない “葦（ヨシ）” の “原” っぱ。

江戸時代初期（1600 年代初め）、江戸の中心地から遠く離れた海辺のすぐ近く（日本橋付近）に、それまで点在していた遊女屋（売春施設）を一箇所に寄せ集めて設けられたのが幕府公認の風俗街【吉原遊廓】で、これこそがまさに現「吉原」の起源。

しかしながら、江戸の町が急ピッチで拡大していく中、辺ぴな地であったはずの【吉原遊廓】も人口増加につれやがては目ざわりな存在となり、また同時期に起こった大火災「明暦の大火」とも重なって、わずか数十年後には幕府の命令により移転を強いられることとなりました。

この新しい地（浅草寺裏の日本堤）に移された【吉原遊廓】こそが、その後の日本を大きく沸かせる【“新” 吉原遊廓】で、通常 “吉原遊廓” と言えばこの移転後のものを指します。

【吉原遊廓】の人気遊女は日本を代表するまさにトップスターで、彼女たちを一目見ようと日本全国から多くの人々が押し寄せ、店舗地図や所属遊女などを掲載したガイドブック「吉原細見（よしわらさいけん）」まで発行されるようになりました。（下画像参照）

てなわけで、今回は単なる売春街ではない “日本文化の発信地” ともされた江戸時代最大のテーマパーク、【吉原遊廓】の歴史や栄枯盛衰等をご紹介。

【吉原遊廓ガイドブック／吉原細見】

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【目次】

「遊廓」って何するところ？いつからある？
「日本三大遊廓」ってどこ？（＋吉原遊廓内部地図）
遊女の最上位階級「太夫」・「花魁」になるには “教養” も必須★
日本最大＆日本一有名な江戸【吉原遊廓】
1. 度重なる火災と天災戦災に泣き、とどめを「売春防止法」に刺された【吉原遊廓】340 年の歴史
  1. 【参考写真】
2. 【吉原遊廓間取り等参考動画】
  1. 〖江戸時代の吉原遊郭の構造！郭内や妓楼はどんな間取りだった？〗
遊女のほとんどは貧乏下っ端！厳しき遊廓の階級社会
《樋口一葉》の有名小説「たけくらべ」に見る明治期の【吉原遊廓】
1. 【参考動画】
2. 小説「たけくらべ」のご検討・ご購入に
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「遊廓」って何するところ？いつからある？

男がいて、女がいて、文明が発展すれば売春産業も発展するってのは古今東西どこも同じ。

男の体内で絶え間なく生産され続ける “子種” は何らかの形で吐き出さねばならず、女体ひとつで簡単に稼げる “売春” は最も手っ取り早い “商売” として古来より盛んに行われてきました。

わが日本でも「万葉集」にその記述が見られることから、遅くとも奈良時代までには各地の宿場町などでそうした “商売” が営まれていたであろうとされていますが、政府（幕府）がそれに目を光らせるようになったのは室町時代に入ってから。

許可を与え、保護を与える代わりに遊女（売春婦）や遊女屋（売春宿）などから上納金を吸い上げ国家財源の一部とするようになりました。

当初は好き勝手に営業していた遊女や遊女屋でしたが、やがては管理上の問題等から幕府主導により地域地域で一箇所に集められ、「遊廓」と呼ばれる町の一画が形成されることになったのです。

「日本三大遊廓」ってどこ？（＋吉原遊廓内部地図）

江戸幕府公認とされた遊廓は日本全国二十箇所以上にも及び、そのうち「日本三大遊廓」と称されたのは、大坂【新町遊廓】・京都【島原遊廓】・江戸【吉原遊廓】の三箇所。

その中で規模・人気ともに頂点に君臨したのがまさしく【吉原遊廓】でした。

たった一つの門＆四方を取り囲む塀がトレードマークの【吉原遊廓】ですが、遊廓とはいえここまで徹底した閉鎖的つくりは珍しいものだそうです。

遊女の最上位階級「太夫」・「花魁」になるには “教養” も必須★

外国人客がメインの長崎【丸山遊廓】など、遊廓にはそれぞれ地域地域による個性などもあったようですが、どこであれ高給取りの上級遊女になるためには容姿や性技だけでなく高度で幅広い知識・教養をも身につけなければなりませんでした。

それらを極めてトップスターにまで上り詰めたのがいわゆる「太夫（たゆう）」や「花魁（おいらん）」などと呼ばれた一握りの遊女ですが、その数はごく少数。

公家を顧客に持つ京都【島原遊廓】や、幕府重鎮・有力商人などを顧客に持つ江戸【吉原遊廓】の彼女たちは数ある遊廓の中でも別格的存在だったようです。

日本最大＆日本一有名な江戸【吉原遊廓】

【吉原遊廓】は 1603 年の江戸幕府開幕ののち、1617 年に元駿府の遊女屋主人《庄司甚右衛門（しょうじじんえもん）》の度重なる陳情を幕府が受け入れたことによって設立されました。

江戸の町が整備されゆく中で、何度も立ち退きを要求してくる幕府にプッツンきたのが陳情のきっかけです。

【吉原遊廓】は 1657 年の「明暦の大火」直後の移転を境に【元吉原遊廓】と【新吉原遊廓】に区別されますが、日本を代表する遊廓として延べ 340 年間、昭和に至るまでの長きに渡り存続し続けました。

江戸の町は、地方からやって来た土木工事の関係者や参勤交代などによる武士が多く住み着いたことから “男” の比率が異常に高く、当然の帰結として【吉原遊廓】も大いに繁盛することとなったのです。

【新吉原遊廓】の完成直後には、なんと 300 軒以上もの遊女屋がびっしりと軒を連ねていたそうです。

度重なる火災と天災戦災に泣き、とどめを「売春防止法」に刺された【吉原遊廓】340 年の歴史

ただ、四方を塀に囲まれている上に建物が密集し、また周囲からの “火消し” の応援も諸般の事情で得られなかったことから火災が大規模化しやすく、多数の人命も失われました。

1855 年の「安政江戸地震」に伴う大火災（画像参照）では遊廓内だけで 1000 人以上もの死者を出したといいます。

死者の半数以上は遊女で、彼女たちの遺体約 600 体は近くの「浄閑寺（じょうかんじ）」に投げ込むようにして葬られました。
死亡した遊女は、それ以前からもこの寺にて葬られていたそうですが、この一件以降は「投込寺（なげこみでら）」とも呼ばれるようになったそうです。（画像参照）
※ 以下は Wikipedia より一部転載したもの。

一部の遊女は生涯を遊廓で終えた。
一説には「心中」「枕荒らし（客の財布を盗む事）」「起請文（お気に入りの客に宛てた手紙）乱発」「足抜け（脱走）」「廓内での密通」「阿片喫引」など吉原の掟を破った者の遺骸は、素裸にされ、荒菰（あらごも）に包まれ、浄閑寺に投げ込まれた。

幕府非公認の「岡場所（おかばしょ）」や江戸に近い宿場町など、何かと競争相手も多かった【吉原遊廓】ですが、最先端をゆくファッションやトレンドの発信地として江戸末期に至るまで不動の人気を維持し続けました。

しかしながら明治以降になると、政界や財界の社交場がより東京に近い芸者町などへ取って代えられたことから規模の縮小を余儀なくされ、さらには 1911 年の「吉原大火」、1923 年の「関東大震災」で大きな被害をこうむったあげく、1945 年の「東京大空襲」ではほぼ全焼となります。

度重なるそうした被害からもなんとかかんとか立ち直ってきた【吉原遊廓】でしたが、 1957 年（昭和 32 年）4 月 1 日、キリスト教女性団体による運動を発端に可決成立した「売春防止法」の施行によって、とうとうその長い歴史に幕が降ろされることとなりました。

現「吉原」のソープランドたちはその名残ってわけです。

【参考写真】

【吉原遊廓間取り等参考動画】

〖江戸時代の吉原遊郭の構造！郭内や妓楼はどんな間取りだった？〗

約 13 分半

遊女のほとんどは貧乏下っ端！厳しき遊廓の階級社会

遊廓はれっきとした階級社会で、各店はその規模等により「大見世（おおみせ）」「中見世（なかみせ）」「小見世（こみせ）」といったランク分けがなされ、また遊女にもさまざまな位（太夫・格子・局・散茶・座敷持・部屋持…etc）が存在し、上位階級の遊女を相手にしたければ主に高級店の「大見世」に行く必要がありました。

店や遊女の収入、また遊ぶ側の出費もそれにより大きく異なったというわけです。

1658 年版ガイドブック（吉原細見）によれば、遊女約 2000 名のうち最上位階級の「太夫」が 3 名、№2 の「格子」が 67 名となっており、上位階級に名を連ねることがいかに難しかったかがこれからもよく分かります。

「花魁」はいつどこで誕生？呼び名 “おいらん” の由来は？

主だった遊廓において、遊女の最上位階級とされたのが「太夫（たゆう）」ですが、なぜか江戸【吉原遊廓】においては №２の「格子（こうし）」とともに宝暦年間（1700年代半ば頃）に姿を消し、新たに「花魁（おいらん）」といった最上位の階級が誕生しました。

上位階級の吉原遊女は身の周りの世話をする「禿（かむろ＝現小学生くらい）」（上写真参照）や「振袖新造（ふりそでしんぞう＝現中高生くらい）」や「留袖新造（とめそでしんぞう＝現中高生くらい）」といった妹分を付き従えており、彼女たちがその姉貴分を『おいらん』と呼んでいたことがその名の由来とされていますが、「おいらん」自体の意味については “おいらの姉さん” とする説だのなんだのと複数あって定かではありません。

「禿」とは（Wikipedia より転載）

花魁の身の回りの雑用をする 10 歳前後の少女。彼女達の教育は姉貴分に当たる遊女が行った。禿（はげ）と書くのは毛が生えそろわない少女であることからの当て字である。

「振袖新造」とは（Wikipedia より転載）

15 -16 歳の遊女見習い。禿（かむろ）はこの年頃になると姉貴分の遊女の働きかけで振袖新造になる。多忙な花魁の名代として客のもとに呼ばれても床入りはしない。しかし、稀にはひそかに客を取るものもいた。その代金は「つきだし」（花魁としてデビューし、水揚げを迎える日）の際の費用の足しとされた。振袖新造となるものは格の高い花魁となる将来が約束されたものである。

「留袖新造」とは（Wikipedia より転載）

振袖新造とほぼ同年代であるが、禿から上級遊女になれない妓や、10 代で吉原に売られ禿の時代を経なかった妓がなる。振袖新造は客を取らないが、留袖新造は客を取る。しかし、まだ独り立ちできる身分でないので花魁につき、世話を受けている。

「太夫」や「花魁」と一夜を過ごすには最低いくら必要？

「太夫」にせよ「花魁」にせよ、最盛期に至ってはトップクラスの遊女と床を共にしたくば現在のお金にして最低数百万円、あるいはそれ以上が必要だったと言われており、一般庶民とはまったく無縁の方々だったことでしょう。

また、お金さえ積めば OK というものでもなく、身分や人柄など、関係者たちによる事前審査にパスできなければ顔すら拝むこともかなわなかったと言います。

さんざんお金をばらまき、運よく目的を果たせたとしても最速で 3 日目。

上座に座るのは常に彼女たちで、最初の 1 日目や 2 日目はまともに会話すらしてもらえず、遠くからただ黙って見ているだけだったそうです。

一説によれば、江戸時代の有名な商人《紀伊国屋文左衛門（きのくにやぶんざえもん）》は、節分に吉原を訪れた際、“豆まき” のかわりに “小判まき” をなさったとか。
ただ、世の移り変わりとともに太夫や花魁などの存在価値も変わり、やがては一般大衆でも手の届く存在となったようです。

床を共にした後の浮気は御法度！もししてしまったら…

太夫様や花魁様になんとかかんとか認められて「馴染み＝エッチ OK」となれば、その後は他の遊女との “浮気” は一切ご法度とされ、もし破ろうものならチクられたあげく、エグい報復が待ち受けていたんだそうです。

⇩参考⇩

略奪女に仕返す恐怖の復讐奇習【うわなりうち】! コレぞ旧日本女の大喧嘩！

旦那を略奪された妻や元妻が愛人や後妻に力で復讐する【うわなりうち】。江戸期まで続いた日本女の奇妙な風習で、嫉妬に狂った北条政子による亀の前事件は最も有名。当時の女達に認められた恐るべき仕返し劇の実態たるやどんなものだったのか、史料文献等をもとにご紹介。

「身請け」って何？いくら必要？

客が気に入った遊女の借金を肩代わりするなどして、言わば “買い取る” ことを「身請け（みうけ）」と言います。

独占欲の強い男にはもってこいのシステムだったでしょうが、相手が吉原の花魁ともなれば数千両（今にいう数億円）もの大金が必要だったそうなので、これまた一般大衆のオトコたちには無縁だったことでしょう。

「遊廓」といえば太夫や花魁といった華やかな上級遊女ばかりが目立ち、「身請け」の対象とされるのもそのほとんどが彼女たちでしたが、そこに身を置く多くの女は「女衒（ぜげん）」と言われた人身売買業者などに無理やり連れて来られた下っ端の遊女たちでした。
手にできる収入がほとんどないうえ、不衛生な環境や栄養不足から短命の者も多く、また【吉原遊廓】などでは大規模な火災が頻発したこともあって、おびただしい数の下っ端遊女がそれにより命を落としたとされています。
また、なじみ客に惨殺された（吉原百人斬り事件）などという遊女もおり、その際使用された凶器は妖刀「村正」だとした説もありますが、真相やいかに。